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December 11, 2004

HDVとインディペンデントの共闘

自分にとって、映像制作のスタートはマック購入からだった。最初はCGとか作って遊んでいた。クイックタイムが登場し、プレミア2を購入。今思えば不具合だらけ。その当時は、映像をマックに取り込みにはカードを刺さなければならなかった。そして時代は、DVに。もう嬉しかった。けどあのジャギーとか、DV圧縮(1/5圧縮)の部分が、かなり気になって、「右手」とか「マチコ」では、かなり加工した。

次回作として企画していた「スピカ」は、どうしてもDVの枠には入りきらないと思っていた。どうしてもフィルムかハイビジョンで撮りたい。解像度がなにより必要だったのだ。役者の演技を拾うことの出来るカメラ。そしたら奇跡が。クランクインを10月にしていたら、10月にソニーから民生用HDVが出ると言う。1月には業務用(キャノン付)という噂は当時からあったが、それでは間に合わない。ソニーからカメラを借りられなく買うことに。。涙。発売前日に手に入れることが出来たので、早速、井川撮影監督とカメラをいじりまわす。素晴らしい!

現場で使ってみて、その解像度の高さに驚く。DV変換してもジャギーがでない。最初に解像度ありきの映像は、その後処理も見事にこなしてくれるだろう。暗部の美しさ。DVと違い潰れない。役者の眉毛の一本まで表現している。いや、もちろん、カメラのプリセットを井川君がかなりいじってくれた成果も高い。

早く編集したい。けど、編集ソフトがいまだに市場に出ない。はやく出せばいいのに。。。今は我慢の時。

今後は、下手なプロより、上質のインディペンデントが評価されるかもしれない。これまでの日本映画界の垣根は崩れる。いや、我々が崩さなくてはと思う。じゃないと、くだらない企画もの、キャラ設定だけの作品などに、負け続けてしまう。

インディペンデント映画人に、ようやく、面白い武器が出来たのだと思う。

年内に、「スピカ」本編ギャラリー掲載予定。ぜひ、美しい映像をご覧下さい。


投稿者 白川幸司 : December 11, 2004 12:58 PM  [ 白川監督の独り言]

1 コメント

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最近、映画の成長が著しい日本以外のアジア各国は、ベースに“映画を消費する文化”があります。
御存知“海賊版VCD”に始まり、安価なDVDなど、日常的に映画を選択し、見る環境が備わっている。
それが、観客の目を養い、映画のクオリティーを上げることに繋がっている。
また、それを国が助成する動きも大きい。特に最近の韓国の映像メディアの流通が、どれだけ国のイメージを上げるのに役立っているか!

それに比べて日本は圧倒的に遅れている。確かに著作権は大事だけれど、実質数百円で作れるDVDを数千円で売っていたら広まる訳ない。
ネット環境やデジタル機器を使えば、簡単に映像を配信することが出来るのに、その対応は遅れている。
世界3位の年間300本の映画制作数(つーか劇場公開数)を誇るのに、ペイするのはほんの数本と言うのは、あまりにも効率が悪いし、観客の選択の自由度が低過ぎる証拠だ。
高い入場料のせいだろうし、ビジネス・モデルが無茶苦茶なのだ。

漫画がこれだけ日本を代表する文化になったのも(そして国際的な影響力を持つに至ったのも)安価な週刊誌などが爆発的に流通し、読者の目が肥えたからだと思う。
その中で多くの作家が安い賃金や過酷な労働で苦しんだだろうが、それが現在の経済的、文化的大成に繋がったのだ。

我々は、PCやDV、そしてHDVの恩恵で、制作も流通も、圧倒的に効率良く行うことが可能であると知った。

配給や興行のシステムを変える事は難しいかもしれないが、少なくとも、いままでの10分の1、100分の1の制作費でも素晴らしい作品を創れることを証明することは出来る。

それが今後、日本の映画を巡るシステムの変革の第一歩になる。

映画はとっても身近なものである。身近なものになった。身近にすることが出来る!

これを証明する為に、これからも面白い映画を撮ろう!頑張ろう!

投稿者 by: 井川広太郎 at December 11, 2004 05:42 PM