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November 18, 2004

5nights&6days 

10月01日金曜/一番長い日(後編)

21:00 「ラマン」上映

バンクーバーのダウンタウンの目抜き通りの一つがGranville通り。で、その中腹にあるシネマ・コンプレックスがGranville CINEMAである。スクリーンが8つぐらいある大劇場で、VIFFのメイン会場の一つだ。

そこで、廣木隆一監督「ラマン」の上映が行われる。大先輩の作品を拝見しようと、PFF、イメフォチームと一緒に白川監督と俺も劇場に集まる。ホテルから会場へは、わずかに数分だ。

劇場前に着くと、既に大勢の人が並び待っている。バンクーバーの人は本当に映画が好き。Granville CINEMA前には朝からこの時間まで、お目当ての作品を観る為の行列が途切れることがない。と、廣木監督、田口トモロヲさんを始め、関係者一同が談笑しているのが見える。恐る恐る近付くと、そこには通訳のポールさんの姿が!

ポールは2年前のバンクーバー来訪時に本当に御世話になった方で、今年も会えることを凄く楽しみにしていた。ポールは日本の映像ソフトをカナダ用に翻訳することを仕事にしており、2年前は「機動戦士ガンダム」を担当しているとのことで盛り上がった。で、現在は「プロジェクトX」をやっているとのことで、昨日は田口トモロヲさんと一緒に仕事をしたのだという。カナダでは日本の映像ソフトの需要がどんどん高まっているらしく、ポールも「仕事が多過ぎて断っている」状態であるという。それにしても、英語は勿論のこと、日本の昨今の事情にまで異常に詳しく、日本語のスラングやオヤジギャグすら完璧に使いこなすポールはまさに適任だと思う。

で、一同、お客様より一足早く会場に入る。我々が席に着いた頃には直ぐに開場され、会場は満員となる。トニー・レインズ氏による司会、通訳はポールが行い、廣木監督と田口トモロヲさんが挨拶をし、上映が開始される。

「ラマン」(2004/廣木隆一)
ほとんど人物も、時代も、背景も説明が無されない状況下で、3人の男と、彼等に“買われた”1人の少女の関係性が描かれていく。余分なものを一切排除した映像は、同時に多くの余白を生み出し、漫画的な想像力を観客に要求する。淡々と流れる作風は、アンチ・リアリズムとも言えるパッション先行型の独特の世界観を提示し、今後の日本映画の一つの可能性への示唆に富んでいたように思う。

上映後のティーチインでは、日本の風俗や文化などに鋭い質問が飛び交う。日本の観客はこの手の質疑応答が苦手だが、海外の観客は本当に真剣に話しかけてくる。面白い。廣木監督は真剣に、トモロヲさんは時にジョークを交えながらそれに応え、会場はおお盛り上がりだった。

ティーチイン終了後、未だに観客に捕まる廣木監督、トモロヲさんを囲みながら、ロビーに関係者が集まる。そこに、またまた懐かしい顔が! ポールと同じく2年前に無茶苦茶お世話になった通訳の久美子さんである。仕事で上映には間に合わなかったらしいのだが、会えて何より。再会を喜ぶ。今年はイメフォチームの担当らしい。こうして、お世話になった方々に再び会えると、映画祭って良いなあ、俺達頑張ったんだなあ、また来たいなあと思う。

で、関係者一同で会食とのこと。ご相伴に預かって宜しいんですか!? 少しずうずうしいとも思いつつ、こんな機会滅多に無いので恥を偲んで同行させて頂く。

23:00 会食

場所は中華料理屋。トニーの行き付けの店だ。廣木監督、トモロヲさん、そしてラマンのプロデューサーの方々と一緒に、白川監督、イメフォチーム、通訳の人達も同席させて頂き、計10数名。恐る恐る自己紹介などしつつ、酒に食事に舌鼓を打つ。この店で一番驚いたのは、白米がオカズの一種として大皿に盛られて出されたこと。それ以外は特に変わった点は無く、皆、美味しそうに食べる。

店内喫煙は禁物の国。スモーカーは代わる代わる表に出て、ヤニを食らう。食事は食べ尽くし、酒もかなり進んだ頃、珍しく酔った表情でトニー登場。「そんなに呑んで!映画祭が潰れちゃうよ!君らはウワバミか!?」なんてことをご機嫌な調子で言いながら、ジョークを言いまくるトニー。「こないだ日本でタケシサンが日本の三つの悪習を教えると言ってきたヨ。まず1つ目がキャバクラ。なんで高い金を払ってこっちが女の子のご機嫌を気にして接待しなきゃならないんだ!?」一同爆笑。俺が、残りの二つはなんなんすかと聞くと「怖くてそれ以上は断ったヨ」一同爆笑。

隣の部屋では韓国の映画人達が同じく呑んだくれているらしい。奴らの調子が気になるから、ちょいとお暇と去るトニー。それにしても呑み過ぎたかなと一同少し反省。ま、後の祭なのだけれど。しかし日本ではなかなか得られない出会いや機会を海外映画祭では得られる。廣木監督やトモロヲさんと同席させて頂くことなど、なかなか出来ない。それだけで来た甲斐があるというものだ。

27:00 寝る

ま今日はこの辺で勘弁したるわいという調子で解散し、ホテルに戻ると、とっくに日付が変わっている。あ、そう。こうしてやっと、バンクーバーでの初日、40時間以上、3カ国に渡る長い長い1日が終る。これでも、まだ遊び足りないのだが、明日は明日で楽しいことがテンコ盛りなのだ。


投稿者 井川広太郎 : November 18, 2004 11:11 PM  [ バンクーバー2004(更新終了)]

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